産経新聞社と人事コンサルティングのワークス・ジャパン(本社:東京都千代田区、代表取締役:清水信一郎、以下 ワークス・ジャパン)は、2026年3月卒業・修了予定の大学生、大学院生を対象に、2024年4月8日~11月30日を調査期間として、就職希望先調査を実施。2024年4月8日~7月31日を集計期間として、その中間結果を発表いたしました。
≪調査サマリ≫
1. 昨年度同様、文系総合1位は伊藤忠商事、理系総合1位はソニーグループ
2. 文系ランキングは業界が分散傾向。業界志向ではなく個社志向が高まる
3. 理系では職種に合わせた多様なインターンシップを開催した企業に票が集まる
4. インターンシップで接点を持った学生との継続的な接点が重要
就職人気企業ランキング結果 文系総合
【文系学生の企業選び:総合商社が依然人気、個社志向の高まりが明確に】
文系総合では、昨年同様商社がランキング上位に入り、安定した人気がうかがえます。1位となった「伊藤忠商事」では、顧客目線で商品・サービスの提供を行う「マーケットイン」の視点で社会に向き合う姿が、商社のなかでも独自の魅力として学生から支持されています。女性活躍支援策やキャリア制度など、成長を実感できる基盤を整え、年々アップデートしているのも特徴です。
2位の「三菱商事」は、段階的な学びを通じ「三菱商事のビジネスについて体感」しながら「キャリアビジョンを研ぎ澄ます」ことをコンセプトとした、最長2ヶ月のワークショップを実施。また、2023年から異動せずに他部署業務を経験できる「社内複業制度」を導入。部署を越えた研鑽を通じて、知識や経験を培い、自律的なキャリア形成を促すなど、総合商社として変化し続けている姿を印象づけています。
食品メーカーでは、「サントリーホールディングス」が3位、「味の素」が7位と、いずれも大きくランクアップ。スキルが身に付く多様な職種があり、ワークライフバランスを推進する様々な制度も充実しているなど、不確実な時代だからこそ、「仕事のやりがいとともに安定性や働きやすさを重視する学生」のニーズにマッチした結果とも言えるでしょう。
昨年は、トップ10のうち7社が商社・金融業界だったのに対し、今回のランキングでは、商社、メーカー、金融、コンサル、航空、マスコミ、不動産と多業界に幅広く分散しています。「やりたい仕事ができるか」「成長できる環境かどうか」「自分らしい働き方ができるか」など、近年学生が入社志望先を決める基準は非常に多様化しており、業界志向ではなく、個社志向が高まっていることが垣間見える結果となりました。
就職人気企業ランキング結果 理系総合
【昨年同様ソニーグループが首位、早期からの職種・業務理解促進が採用の鍵に】
理系総合トップは昨年から変わらず、「ソニーグループ」。エンターテインメント、テクノロジー&サービスと幅広い事業展開が、職場密着型インターンシッププログラムにしっかり反映され、仕事・キャリア軸で企業を選ぶ学生の傾向とマッチした結果といえるでしょう。他にも、社員との対話や現場訪問を通じて企業を詳しく知ることのできる1dayイベント・新規事業特化型の少人数制インターンシップ、Sensing Solution ハッカソン 2024など多様なラインナップが用意されています。
「野村総合研究所」は昨年からランクアップし、2位に。インターンシップでは、実践型プログラムのほか、あらゆる業界でニーズの高まるDX人材の確保に向けて、AI・DXのエンジニアリングの最前線が学べるプログラムも開設。インターンシップ選考で不合格となった学生にもフィードバックを行い、就職活動を通じて自社と接点を持ってくれた学生と真摯に向き合う姿勢も評価され順位を伸ばしたと思われます。
6位のトヨタ自動車では、学生が主体的にキャリアを選べるよう、エントリー時点からコースを確約するジョブ型採用を行っています。インターンシップからジョブ型を取り入れているのが、9位の日立製作所。キャリアのイメージと、業務のマッチングを重視したパーソナライズ採用の推進を目的に、インターンシップで業務への理解を深めた学生からのエントリー増加を見据えた施策です。
近年、あらゆる業界でDX推進が求められ、人材の争奪戦となっている理系採用。ランキング上位常連の総合商社や大手金融も年々理系、とりわけIT系人材の採用数を増やしています。、「自身の専攻分野や専門性をいかに活かせるか」など、入社初期の配属や勤務地の確約を重視する学生が多いため、企業は早期から仕事や職種について理解を深められるプログラムやイベントを打ち出すことが、人材獲得の鍵となっています。
総括
【強まる早期化傾向、企業に求められるインターンシップと選考活動の工夫】
今年4月、ワークス・ジャパンが行った26卒学生を対象とした意識調査では、文系学生の約3割、理系学生の半数弱が本格解禁となる2025年3月以前に就職活動を終えたいと回答しており、早期化が今年も強まっており、この傾向は来年以降も続くと考えられます。
その為、本ランキング上位にラインクインした企業と同様に夏インターンシップでいかにターゲットとなる学生と接点を持ち、参加後のフォロー施策や学生への情報発信のベースとなる採用サイトの充実など、今後はさらに網羅的な視点を持った選考活動の工夫が求められると思われます。
≪調査概要≫
2026年卒大学生就職人気企業ランキング中間発表
●調査対象 2026年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生※
●調査期間 2024年4月8日~7月31日
●調査方法 就職対策サイト「キャンパスキャリア」およびワークス・ジャパン主催の各種イベントでアンケート告知を行い、WEB上のアンケートフォームで回収。就職を希望する企業ランキングは第1志望から第5志望までの選択方式で、第1志望には5ポイント、第2志望には4ポイント、第3志望には3ポイント、第4志望には2ポイント、第5志望には1ポイントを配分して集計。
●有効回答数 文系総合615人、理系総合489人、その他5人、計1,109人
●投票合計ポイント 16,635ポイント
※調査開始時点
▼会社概要
■株式会社ワークス・ジャパン
所在地:東京都千代田区鍛冶町2丁目2番2号 神田パークプラザ7階
HP:https://www.worksjapan.co.jp/
設立:2010年7月7日
資本金:1億1,250万円
代表者:清水信一郎
事業内容:企業人事部向けコンサルティングとサービス提供、採用プロモーションの企画・立案、Web、映像、パンフレット等、各種ツールの企画・制作 、採用業務支援システム事業、適性アセスメント事業、学生就職支援・キャリアデザイン事業など
■株式会社産業経済新聞社
所在地:東京都千代田区大手町1丁目7番2号
HP:https://www.sankei.jp/
設立:1955年2月15日
資本金:31億7,219万8,500円
代表者:飯塚 浩彦
事業内容:産經新聞、サンケイスポーツ、夕刊フジ、 雑誌「正論」など各種媒体を発行、産経ニュースほか各種デジタルサイトの配信、イベント事業など
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