産経新聞社と人事コンサルティングのワークス・ジャパンは、2026年3月卒業・修了予定の大学生、大学院生を対象に、2024年4月8日~11月30日を調査期間として、就職希望先調査を実施し、その結果を発表いたしました(有効回答数:2万2560票)。
【調査サマリ】
1. 学生と持続的に接点を持ち入社後のイメージをよりリアルに訴求できた企業が支持を集める
2. 文系総合では昨年までと比べ、 上位にランクインする業界が多様化
3. 理系総合では昨年同様 「メーカー」 「IT ・ ソフトウェア」 が上位
学生と持続的に接点を持ち入社後のイメージをよりリアルに訴求できた企業が支持を集める
引き続き売り手市場が続く新卒採用。そのようななかでも多くの学生は、夏のインターンシップを就活のスタートとして活動を進めています。
企業はインターンシッププログラムの充実や、社員を介したコミュニケーションの活性化により、自社の強みを伝えるだけでなく、入社後のイメージを明確に描けるような採用施策を展開している企業が増えています。
やりたい仕事ができるか。多様なキャリアが描けるか。成長環境は十分にあるか。自分に合った働き方が出来るかなど、自身の価値観を重んじながら入社先を選定する学生に対し、訴求できている企業が人気を集めた結果となりました。
就職人気企業ランキング結果 文系総合
文系総合では昨年までと比べ、 上位にランクインする業界が多様化
文系総合ランキングで1位となったのは4年連続「伊藤忠商事」。上位2社は総合商社がランクイン
文系総合ランキングでは、「伊藤忠商事」が昨年に引き続き1位。今年度で4年連続の首位獲得となりました。
同じく総合商社の「三菱商事」が、昨年から順位を一つ上げ2位に。
2社のインターンシップで共通していたのが、ビジネスの最前線で活躍する様々な社員と交流できるワークショップ型のプログラムを実施していたこと。
具体的な業務内容から失敗談まで、ありのままを伝えることでキャリアイメージの創出を促すことが、学生から支持を集める結果となりました。
個社志向が明確化、インターンシップとコミュニケーションが鍵に
昨年はトップ10のうち7社が商社・金融業界でしたが、今年のランキングでは商社、メーカー、金融、保険、コンサル、航空、不動産と多岐にわたる業界がランクインしており、業界志向よりも個社志向が高まっていることが分かります。
3位にランクインした「損害保険ジャパン」は、全国各地で業務体感型のワークショップや自己分析ワーク、面接対策講座など、学生に寄り添ったきめ細やかなワークショップを実施し、昨年の19位から大きく順位を伸ばしました。
また、食品・飲料業界からは「サントリーホールディングス」が5位、「味の素」が6位と、昨年から順位を上げました。
サントリーホールディングスは、ビジネスを現場で学べる、採用直結型のインターンシップを開催。味の素でも、ビジネスの実例を扱ったケーススタディを実施し、身近な製品からでは見えづらい仕事のリアルを訴求しました。
就職人気企業ランキング結果 理系総合
理系総合では昨年同様 「メーカー」 「IT ・ ソフトウェア」 が上位
「ソニーグループ」が昨年同様首位、「パナソニックグループ」が順位を伸ばす結果に
理系総合ランキングでは、10位以内にランクインしている企業は大きく変動せず「ソニーグループ」が昨年に引き続き1位となりました。
2~4週間業務に携わる密着型インターンシッププログラムや、長期有給インターン、ハッカソンといった、選考、興味のある製品や技術テーマからコース選択が可能であるなど、学生に合わせたインターンシップの開催が人気を集める結果となりました。
「パナソニックグループ」は昨年より3つ順位を上げ2位にランクインしました。
千人規模のインターンシップを開催しており、550を超えるテーマからご自身に合った事業・職種を選ぶことができるため、学生から人気を集めています。対面だけでなく、オンラインでのワークショップも引き続き行い、学生の皆様が同社と接点を持ちやすい環境が整っており、票を伸ばしたと考えられます。
学生の専攻や志向に合わせた採用活動を行っている企業に人気が集まる
「トヨタ自動車」は昨年から3位をキープ。自動車業界が百年に一度の大変革期にある今、ソフトウェア・IT人材の需要増に対応した、多種多様なプログラムを展開しています。
学生からの注目度の高さがうかがえたのが、技術の進展がめざましいITソフトウェア業界。「日立製作所」が4位、「NTTデータグループ」が6位、「富士通」が9位という結果になりました。
いずれの企業もジョブ型採用の導入や、多種多様なインターンシップ開催の開催など学生の専攻や志向に合わせた採用を展開しています。
また、7位の「伊藤忠商事」と、10位の「味の素」は、文系だけでなく理系学生からの支持も厚く、味の素では、研究テーマの立案を行うR&Dワークショップを実施。多くの技術系社員との交流を通じて、自身が企業で活躍するイメージを詳細に描くことができるインターンシップを開催していました。
総括
2024年9月、ワークス・ジャパンが行った26卒学生を対象とした調査では昨年比では10%増の、90%弱の学生がオープンカンパニー・インターンシップに参加しており、学生の就職活動においてインターンシップへの参加が当たり前となっています。
そういった中で、夏インターンシップでいかにターゲットとなる学生と接点を持ち、参加後のフォロー施策や学生への情報発信のベースとなる採用サイトの充実など、今後はさらに網羅的な視点を持った選考活動の工夫が求められると思われます。
≪調査概要≫
2026年卒大学生就職人気企業ランキング
●調査対象 2026年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生※
●調査期間 2024年4月8日~11月30日
●調査方法 就職対策サイト「キャンパスキャリア」およびワークス・ジャパン主催の各種イベントでアンケート告知を行い、WEB上のアンケートフォームで回収。就職を希望する企業ランキングは第1志望から第5志望までの選択方式で、第1志望には5ポイント、第2志望には4ポイント、第3志望には3ポイント、第4志望には2ポイント、第5志望には1ポイントを配分して集計。
●有効回答数 22,560票
※調査開始時点
▼会社概要
■株式会社ワークス・ジャパン
所在地:東京都千代田区鍛冶町2丁目2番2号 神田パークプラザ7階
HP:https://www.worksjapan.co.jp/
設立:2010年7月7日
資本金:1億1,250万円
代表者:清水信一郎
事業内容:企業人事部向けコンサルティングとサービス提供、採用プロモーションの企画・立案、Web、映像、パンフレット等、各種ツールの企画・制作 、採用業務支援システム事業、適性アセスメント事業、学生就職支援・キャリアデザイン事業など
■株式会社産業経済新聞社
所在地:東京都千代田区大手町1丁目7番2号
HP:https://www.sankei.jp/
設立:1955年2月15日
資本金:31億7,219万8,500円
代表者:飯塚 浩彦
事業内容:産經新聞、サンケイスポーツ、夕刊フジ、 雑誌「正論」など各種媒体を発行、産経ニュースほか各種デジタルサイトの配信、イベント事業など
おすすめ
コンテンツはこちら
Recommend